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あとがき

 全ては一枚のラフから始まりました。
 もう結構前になるんですが某2chタイプBBSでの会話で、バーサーカーでなく別のクラスで召喚された彼の想像図をアップしたひとがいたんです。毛皮鎧を着込んだその姿は山賊の頭のようでありたくましい古代戦士のようでもありました。あくまで中身は本編のバーサーカー準拠で。いやだって本人だし。
 見た瞬間、いいなと思った。バーサーカーに口がきければ、そして彼がバーサーカーでなく別のクラスだったらイリヤはきっと本編ほどには寂しくないだろうと。いや、セラ&リズの存在を否定するのではないけど彼女たちはやっぱりアインツベルンのホムンクルス。士郎とは違うけど型外れな存在がもうひとりいれば、もう少しだけイリヤは幸せになれたかもしれないと。
 その考え自体は件の掲示板からその会話が流れても残りました。そしてわたしの脳内で自分なりの解釈が行われました。
 掲示板の会話では彼はアーチャーだった。でもわたしはセイバーにした。なぜなら理由は簡単で、当初はシリーズ化も想定していたから。遠坂がアーチャーを呼び出せない事になっては困る。まさか英霊エミヤをキャスターで呼ぶのはちと無理があるし。
 反面、熊子さん(アルトリア)セイバーが呼べなくなっちまうわけですが…これは彼女を以下略な方法で解決。ひどい話だけど…で一応、考え出したらそこまではやらずにいられない性格なので、物語の骨子までは組みあげました。Fateルートに近いけどセイバーを欠きイリヤがいる「もうひとつのイリヤシリーズ」本編再構成ものの話でした。
 …でも実はわたし、今まで一度たりとて再構成はやったことがないんです。ナデシコではやってるけどアレは盛大に軌道を踏み外していったので中盤からは再構成と言えない内容だし地球に帰還する前で話を終らせた。でもこちらは聖杯戦争の終りまできっちり書かなくてはならない。…これは苦しい。ていうかめちゃくちゃ長くなる。というわけで現在のところはお蔵入り中です。
 
 で、一部だけでもと試しにちょっと書いてみたのでした。